布衣風衣について

染織伝承館  ー『布衣風衣』― ふいふうい と読みます。布衣とは『一般庶民の着る麻や綿の服』(学研漢和大辞典)という意味で、

その布が風にひらめいている姿が当館のイメージです。

ここでは私たちが千葉県を中心に各地のお年寄りを訪ね、教えていただいた綿・麻・絹の素材にかかわる染織技術を伝承しています。

種蒔きから布ができるまでの一連の技術―それも高級な商品を作るのではなく、自給自足的度合の大きかった時代の、

素朴な自家用の「布衣」作りの手わざ―を伝えています。

綿であれば、春に種を蒔いて、育て、収穫した綿を糸に紡いで、染めて、機織りをする技術を、麻については、東北の山村にわずかに

残っていた種蒔きから機織りまでの技術を、絹については、養蚕農家を訪れ、製糸と真綿加工などの技術を、お年寄り達に直接取材しました。

染織伝承館布衣風衣では、我々の先人達が綿・麻・絹などの素材を大変な労苦をついやして1枚の布に仕上げてきた歴史を忘れず、

敬意を持って伝承活動をしています。                  

 

 館 長  渡辺一弘

織り担当 渡辺豊子


布衣風衣では、新潟から移築された築150年の古民家にて伝承活動を行っております。

昔ながらの、日本家屋のやわらかな光の中で、糸紡ぎや織りなどを学んでいただけます。